遺言の種類について

遺言

この記事を読むと?

 遺言書の種類の概要についいつでもどこでもます。遺言を作成しようか検討中の方や、遺言を作成したいけれど、どのような形式の遺言があるのか知りたいという方などにお役立て頂ける記事になっております。是非とも参考にして頂けたらと存じます。(2021年6月現在)

3種類の遺言書

 残されるご家族へ向けたものとして、法的な効力を持つ遺言書。ですから、しっかりと民法の規定に従って作成しなければなりません。そうしなければ、遺言書としての効力が発揮されないこととなるからです。
遺言書の作成方式には、自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言の3種類があります。

自筆証書遺言

 自筆証書遺言は、基本的に15歳以上であれば、いつでもどこでも作成することが出来ます。遺言の全文は自筆で書きますが、財産目録に関しては、パソコンでも作成可能になりました。
 自筆で書く際の筆記用具に関しては、特に規定はありませんが、鉛筆では改ざんされやすいので、鉛筆以外の改ざんされにくいもので書きましょう。日付や署名・押印については必要ですが、封印については自由になっています。自由ではありますが、封印しないことによる改ざんや変造などが行われる可能性がある為、封印はしておくことをおすすめします。
 発見した際の家庭裁判所による検認が必要ですが、法務局が遺言書を保管していた場合は検認が不要になります。いつでもどこでも作成が出来るというのはメリットになります。しかし、万が一内容に不備があった場合は、遺言書として認められないので注意が必要です。

 ☆自筆証書遺言
 ・メリット
  いつでもどこでも作成可能
  法務局に保管してもらうことで検認不要

 ・デメリット
  不備があった場合、無効となる
  自分で保管していると検認必要

公正証書遺言

 公正証書遺言は、公証役場で公証人に作成してもらう方式です。証人2人以上の立会いのもとに遺言者が遺言の事項を口述して作成していきます。公証役場に保管される為、発見されなかったり改ざんされたりする恐れはなくなります。また、家庭裁判所での検認の手続きも不要です。
作成するには費用や事前準備などに手間が掛かりますが、内容に不備があることはなく、信頼性もあります。確実に遺言を残したい場合にはおすすめです。

 ☆公正証書遺言
 ・メリット
  遺言の内容に不備がある形で残されない
  公証役場で保管される為、検認不要
 ・デメリット
  費用や事前準備に手間が掛かる

秘密証書遺言

 秘密証書遺言とは、遺言の内容・場所などを秘密にしながら遺言書の存在を明確に出来る方式です。ワープロでの全文作成も可能で、日付の記載も不要です。
しかし、作成した遺言書を2人以上の証人立会いのもと、公証人に提出し手続きをしますので、費用が必要です。遺言書は本人が持ち帰りますが、秘密証書遺言を作成したという事実が記録されます。遺言書の内容は当人以外知らない状態で、かつ遺言書の存在を公証してもらえるのです。

☆秘密証書遺言
 ・メリット
  周囲に知られずに遺言書を残せる
 ・デメリット
  費用が掛かる
  記録は残るが、発見されない場合がある

まとめ

 以上が遺言の種類の概要になります。各種類のメリット・デメリットはありますので、それぞれの状況に応じた方式で遺言作成を検討してみてはいかがでしょうか。また、弊事務所でも遺言書の原案作成サポートを行っておりますので、是非お気軽にご相談頂けたらと存じます。

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