相続人の調査について

相続

この記事を読むと?

 相続人の調査の概要について、また相続人の調査の方法を知ることが出来ます。相続人の調査とは何なのか分からないという方や、相続が発生し、相続人の調査方法が分からないという方などにお役立ていただける記事になっておりますので、是非とも参考にして頂けたらと存じます。(2021年6月現在)

相続人の調査とは

 相続人の調査とは、被相続人に対して誰が相続人であるかを調査するものです。遺言による遺産分割の指定がなかった場合の法定相続分や、遺言書に不満がある場合の遺留分の算定の際に必要になるので、相続人を明確化しておかなければなりません。その為の調査になります。

相続人の調査方法

 相続人の調査を行うには、まず被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本等(除籍謄本・改製原戸籍などを含む)を取得しなければなりません。さらに、相続人となる人物の現在の戸籍謄本を取得する必要があります。
 ここで注意が必要なのは、第3順位の兄弟姉妹が相続する場合と代襲相続している場合です。兄弟姉妹が相続人になる場合は、正確な相続人を把握する為、被相続人だけでなく両親の出生から死亡までの連続した戸籍謄本等を取得しなければなりません。また、代襲相続している場合も被代襲相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本等を取得しなければなりません。こういったケースでは、戸籍謄本等がかなり膨大な量になり、収集に時間がかかることが予想されますので、注意が必要です。

☆ポイント
相続人の調査の際に必要なのは…
①被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本等
②相続人全員の現在の戸籍謄本

戸籍の取得方法

 では、どのようにして戸籍を取得していけばよいのでしょうか。
 まず、被相続人の最後の本籍地と筆頭者を調べて、最後の戸籍謄本を取得します。方法としては、最後の本籍地のある市町村役場へ直接伺って、戸籍謄本を請求します。万が一、該当する市町村役場が遠方にある場合や窓口が開いている時間内に伺えない場合は、発行手数料分の小為替を添えて郵送で請求することも可能です。最後の本籍地が分からない場合は、最後の住所地のある市町村役場で、本籍地が記載されている住民票を取得し、本籍地を確認します。
 戸籍事項と身分事項の欄を確認し、1つずつ遡って戸籍謄本等を収集していくような形になります。これを繰り返して被相続人の戸籍謄本等の収集を完了させます。市町村役場へ発行を依頼する場合、相続で戸籍が必要な為、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本等を頂きたいと依頼すれば、そちらの管轄する範囲で請求することが可能です。被相続人の戸籍謄本等の収集が完了したら、これを基に相続人を確定させ、相続人の現在の戸籍謄本を取得するという形になります。

☆ポイント
被相続人の戸籍謄本収集
①最後の本籍地と筆頭者を調べて、最後の戸籍謄本を取得
※分からない場合、最後の住所地の役場で住民票を取得して調べる
②戸籍事項と身分事項の欄を確認し、遡って収集
※相続で使用すると伝えれば、管轄する役所の範囲で請求可能

まとめ

 以上が相続人の調査の概要と収集方法についてでした。
 ご自身でされることも可能ではありますが、相続放棄される場合は相続開始を知った日から3ヶ月以内に行うということや、相続税の申告は相続開始を知った日から10ヶ月以内と期限があります。相続人の漏れがあると調査のし直しも必要ですから、相続人の調査は相続する上で重要な事項です。弊事務所では、相続人の調査の代行を行っておりますので、もし、不安がある方や時間がない方はご相談頂けたらと存じます。

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