秘密証書遺言の概要と作成方法

遺言

この記事を読むと?

 秘密証書遺言とは何なのか、また秘密証書遺言の実際の作成方法を知ることが出来ます。遺言の種類についてよく分からない方や、秘密証書遺言の作成を検討しているが作成方法が分からないという方などにお役立ていただける記事になっております。遺言書作成の前段階でしたり、作成に行き詰っている方も含め、是非とも参考にして頂けたらと存じます。(2021年6月現在)

秘密証書遺言とは

 ではまず、秘密証書遺言とはどういったものなのでしょうか。
 秘密証書遺言とは、遺言者本人が遺言書を作成し、それを封印した上で公証人と2人の証人に提出することにより、遺言書の存在を証明する遺言書のことです。特徴としては以下の通りです。

 ☆長所
  公証役場で遺言書の存在記録が出来る
  遺言者本人が作成出来る
  遺言書の内容を誰にも知られずに残せる

 ☆短所
  公証役場に行かなければならない
  形式が守られていなければ無効になる
  費用と手間がかかる
  検認が必要

 遺言書の存在記録が残るという長所はありますが、その存在証明がなされているだけであります。短所にもある通り、形式が守られていなければ遺言書は無効になりますので、作成には注意が必要です。

秘密証書遺言の作成方法

 秘密証書遺言作成の流れとしましては、以下の通りになります。

 ① 遺言書の作成
 自筆証書遺言とは異なり、パソコンや代筆などでも作成出来ます。可能であれば自筆で書くことが望ましいです。署名は必ず自筆。押印は実印が望ましいです。

 ② 封書と封印
 B5判くらいの封書し、封印します。封印は遺言書に押印したものと必ず同じものにしてください。

 ③ 公証役場に連絡
 証人2人を決め、公証役場に行く日時を予約します。

 ④ 公証役場での申述・確認
 遺言者と証人2人で公証役場へ行き、公証人と証人に秘密証書遺言を提出します。そして、本人の遺言書であることや筆者の住所・氏名を申述します。
 その後、公証人が本人作成の遺言書であることを確認します。そして、遺言者が申述したことと日付を封紙に記入し、遺言者・証人・公証人が署名押印します。

 ⑤ 原本は遺言者が保管
 公証役場に遺言書作成記録のみが残り、原本は遺言者本人が保管します。作成費用は定額で11,000円になります。

まとめ

 以上が秘密証書遺言の概要と作成方法になります。この他にも遺言の種類がございますので、ご検討の上、作成してみてはいかがでしょうか。弊事務所でも遺言書原案作成サポート等させて頂いておりますので、お気軽にお問い合わせの上、是非ご相談頂けたらと存じます。

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